ジュニアサッカーをやっている選手の夢は何でしょうか?バロンドーラー、日本代表、海外でのプレー、Jリーガーなど夢を持った選手がいると思います。夢を持ち続けてサッカーをやって行く上で、邪魔をするのがケガと痛みです。
私も指導していて将来を期待されながらも、ケガと痛みに悩ませれ、競技人生を諦めていった選手たちを数多くみています。
この記事では、ケガと痛みの違いについて、また、どのようなケガ•痛みが発生するかを検証。万全な状態でプレーすることの大切さを書いていきます。
ケガと痛みの違いについて
「ケガをしたから痛い」と思っている選手が多いと思いますが、ケガと痛みは分けて考えられます。
ケガ
ぶつかって、転んで、足首を捻ってなど「いつ起こったのかがわかる」ものになります。
痛み
いつ何が原因で痛くなったかが、本人にも周りの人にもわからない。気がつくと痛かったという状態です。
ケガであれば本人も周りの人も一目でわかります。痛みについてはわからないのが厄介な問題になります。
保護者の皆様は選手が不調を訴えてきた際は、怒らず、軽視することなく医療機関に頼ることをおすすめします。「子どもの言ってることだから」「大丈夫だろう」と言った考えが選手生命を短くしてしまいます。
ジュニア年代のケガ•痛みでは多い症状は?
一番多いケガはすり傷
一番多いとみられるケガは、転んだ際にできるすり傷です。ジュニアの選手は、急に止まる•左右に動くといった動作が難しい年代になるため、選手同士の接触や転倒が増えてしまいます。深刻化すると打撲•骨折につながってしまいます。
一番多い痛みの症状はかかと、股関節の痛み
子どもは骨が柔らかく、活動量に体の成長が追い付かず、痛みを伴うようになってしまいます。やり過ぎだと判断するにはおかしいかもしれませんが、やはり過度な負荷が体に与える影響は大きいと感じます。
ケガのリスクを軽減する3つの提案
一日でも多く子どもたちが健康に活動ができるよう、以下の3つを気を付けてみてください。
①自分の足にあった靴選び
足が大きくなるのが早いという理由でどうしても大きめの靴を選びがちになります。大きめの靴を選んでしまうと、靴の中で足がずれたり指に力が入り土踏まずの形成にも影響を与えます。小さめの靴を選ぶと足指が固定されてしまうので、足指の反りがしにくくなり、足指の筋力低下につながります。
靴選びのポイント
- 正しい屈曲位置で曲がる
- 立った状態でつま先に少し自由がある(5mm〜10mm程度)
- かかとがしっかりとしている
購入時の参考にしてください。
②良く寝る(睡眠)、リフレッシュ(休養)
皆様のお子さまはどの程度の睡眠がとれていますか?
最近、YouTube•スマホ•TVゲームと言った夜更かしをしてしまう原因が多数あります。寝る前に画面から発生するブルーライトを浴びてしまうと、体内時計の調節にズレが生じて、睡眠のリズムを崩してしまいます。寝る前の使用は避けることをおすすめします。
子どもに推奨する睡眠時間は9時間〜11時間で、短くても8時間以上の睡眠は必要です。
「寝る子は育つ」とあるようにしっかりとした睡眠が健やかな成長促します。
リフレッシュ(休養)することの大切さを学びましょう。Aチームに昇格した、レギュラーを取れた、周りに抜かれたくないなど練習をしていないと不安が尽きないと選手が多いと思います。過度な練習によってケガをしてしまうことの方が、長期離脱の可能性が高くなります。リフレッシュ(休養)こそが最高の練習という意識を持ち、疲れていると感じる時は迷わず休みましょう。
③バランスの良い食事
ジュニア年代の子どもに「バランスの良い食事」を意識すると言っても、なかなか難しいことであると思います。
難しく考えずに「五大栄養素」をバランス良く摂ることを意識しましょう。
五大栄養素
- タンパク質
- 脂質
- 炭水化物
- ミネラル
- ビタミン
1食でいっぺんに摂取しようとはせず、無理なく3食に分けて、「バランス良く」を意識することが大切です。
最後にベストなプレーをするためには、万全な状態を作り続けることが大切です。選手自身が自分事として捉え、意識して取り組んで行く事が夢の実現に近づきます。
皆様の大切な選手への一助となれば幸いです。